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郡山「福島コトひらく」オープニングレポート

2016年5月13日

2015年6月27日土曜日、郡山に誕生した「福島コトひらく」のオープニングセレモニーが行われました。New day基金によって設立された4つめの施設です。

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この日の郡山は曇天で、いまにも雨が降りそうでした。
少し肌寒いくらいの天候で、長袖を着ている人が多かったです。

この「福島コトひらく」はシェアスペース、コワーキングスペースとしては福島県内で床面積が最大規模。郡山市における復興支援に関わる若者のための拠点にと、運営主体が「コミュニティBOXぴーなっつ」として、県内の若者の支援を行っていた場所をリノベーションしたものだそう。

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施設はただいま精力的に建設中です。
壁や床など、まっさらな状態でオープニングを迎えました。

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施設に入ると新しい木のいいにおいに囲まれ、生まれたばかりの施設だということを強く感じます。

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オープニングセレモニーは3階の大会議室で行われました。
30人規模が収容できるこのスペースは会議のみならず、イベントにも利用するのに十分な広さがあります。

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初めに挨拶をされたのは今後運営主体となるNPO法人コースターの代表理事岩崎さんです。岩崎さんは「企画やイベントを立ち上げたい若者が集まりやすい場になれば」と施設のコンセプト説明をしつつ挨拶をされました。

続いてカイカイキキから綛野、日本財団理事長尾形さんが挨拶をしました。
そもそもnew day基金とはなにか、ということや日本財団とカイカイキキの関係について、震災があった頃の説明をし、福島コトひらくという施設の今後の展望をお話し致しました。

郡山市長の品川さんは、集まったボランティアの子供たちへ声をかけたり、施設の設立のために地元の方々が協力をしてくれたとのお話をされました。

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この後、来賓や集まった子供たちによってくす玉の開披が行われました。

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セレモニー後、児童ボランティア「こおりやま福来応援隊」による「おんぷちゃん食堂」が開かれていました。
郡山のご当地パンで、市民のソウルフードであるクリームボックス、そして被災したお店の味を受け継いでいるという餃子が振る舞われました。

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副隊長の男の子が活動について話してくれました。
初めは3人だった応援隊も徐々に人数が増え、いまでは小学1年生から6年生まで幅広い年代の児童が集まっているそうです。

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(左:通訳さん、右:ヒオクスさん)

午後からは福島コトひらくのモデルとなった韓国ハジャセンターのセンター長キム・ヒオクスさんの基調講演が行われました。
ハジャセンターとは創意作業者になろうとしている青少年のための様々なプロジェクトが行われている施設だそうです。

日本でいうひきこもりや、社会に出るのが苦手な若者の支援のための施設で、年間を通して様々なプログラムが組まれており、社会に馴染むことができる場所だと仰っておられました。

ヒオクスさんは
「小さなことでも、できることはしていく」
「やれることからやっていけばよい」
と繰り返し語っておられました。

続けて「郡山×コミュニティスペース×コトおこしの可能性」と題して、ワークショップが行われました。

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数人でグループを作り、自己紹介をしつつ「どうしてこの施設に今日来たのか」を話し合っていました。設立に携わっている人、単純に興味本位で来た人、いろいろな方々がおられました。

「自分ならこの施設でなにをするか」、「このスペースでどんなイベントができるか」など、メインテーマについて多くのアイデアを各デスクで話し合って、そのなかで支持されたものを各自が発表していました。「カラオケがしたい」や「同世代の人と知り合って見識を深めたい」などとても幅広い意見が飛び交っていました。

現在、早速3階の大会議室が会員制で利用可能となっています。今後はラウンジやカフェなども整備していく予定とのことですので、地域でのコミュニティづくりが可能な施設となります。起業からネットワーク構成まで、様々にご利用頂ける施設となりそうです。