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チャリティーオークション”New Day”が開催されました

2011年11月15日

クリスティーズニューヨークにて、東日本大震災のチャリティーオークション”New Day”が、ついに開催されました。

朝9時半からのモーニングセールスにも関わらず、異例ともいえる数のお客様が詰めかけて下さり、一番大きなセールルームがあっという間にいっぱいになりました。

オークショニアの紹介により、緊張した面持ちで村上が登場。

そしてこの日、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の朗読の為に渡米下さった渡辺謙さんが登場され、英語と日本語での詩をお読み下さいました。

クリスティーズの長い歴史の中でも、おそらくこの壇上で日本語によって詩を読まれた事はありません。会場と、そして遠くはなれた日本の人々に語りかけるように、優しく力強いメッセージが会場に響き渡ります。

厳かな雰囲気が漂う中、いよいよ、クリスティーズのデイセールの顔ANDREAさんにより、オークションがスタート。デイセールは、通常インターネットと電話でのビットの傾向が強いですが、今回は会場でのビットも多く、終始、緊張と高揚感に包まれていました。

いよいよ決まるか?という空気になるとすかさず「ラストチャンス?」と声がかかります。

電話での参加となる顧客には、クリスティーズスタッフが会場中継を行いながら、次々手を挙げて行く光景も。残った2人が一騎打ちとなりデットヒートの末決まった瞬間には、会場から思わず拍手が起こりました。

わずか1時間程で、21作品すべてにハンマーがおろされ、売り上げ額は$8,756,100にもなり、オークションは大成功で幕を閉じました。

オークション終了後に。
右から、渡辺謙さん、フラソワピノさん、ラリーガゴシアンさん、村上。

震災直後に、フランソワピノさんから村上への働きかけから始まり、すべてが動き出しました。約8ヶ月の間に14名のアーチストに作品を提供して頂く事が叶い、ラリーガゴシアン、クリスティーズ、カイカイキキ、本当に沢山の人々の協力によってこの日を迎えられる事ができました。

まだまだ、日本の復興には長い年月がかかるだろうと言われていますが、このオークションが、日本の復興に少しでも助けになり希望になってくれれば幸いです。

photo GION